(常滑シリーズ第二弾)中野行山パラダイス!!
さて、前回の常滑見学の第二弾は言わずと知れた盆栽鉢のレジェンド「中野行山」さんの窯へ。壹興さんに行山邸まで送って頂きました。 最後までお世話になりました!
まだ第一弾をご覧でない方はこちらから↓
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行山(ぎょうざん)さんは和鉢の第一任者でもあり、皇居の盆栽にも鉢を収められたり凄い人なんです。御歳78歳にして1メートル超えの鉢を現役で作られています。
この何気に写ってるテーブルというか木瓜鉢も、もちろん行山さんの作品で赤ちゃんが沐浴できるレベル…これでも焼くと15%小さくなるとの事で製作時は奥様と協力して鉢を回転させたり移動させたりしておられるそうです。左が行山さん、右が壹興さん。ちなみに、興奮しすぎてこれ以外の写真撮るの忘れてます。。
また、最近の行山さんの作品は独創性のある鉢で、盆栽業界度肝を抜かれております。ここ数年は大観展に出展されているので11月には実物を見る事もできます。
これは草物とニコイチで飾れるものですが、こんなの見た事ない!!!しかも松の方の鉢は底が高く2段構えになっているので、通気性もよく樹の成長にも良いという実利を兼ね揃えた優れものなんです。もう発想がアーティストですよね。
こちらは正統派と思いきやよく見ると右側が数ミリ幅広になってます、右流れの真柏に合わせて。ちょっとした事ですが普通とは何か違うぞとワクワクさせてくれるファンタジスタです。
行山さんの作品は軽すぎず重すぎず、ちょうど手にフィットしてとっても温かみのある鉢です。魂を感じる…
常滑も鉢作家が減っていく中で今後の業界の発展と、もっと盆栽界でこの独創的な鉢が使われるように…と新しい風を吹かすのが目標と行山さんのアツい話が聞けました。
(常滑シリーズ第一弾)盆栽鉢作家「壹興」こと渡邉一弘さんを訪ねて
先週は盆栽鉢の聖地でもある愛知県の常滑市に鉢を仕入れに行ってまいりました。というのも今回は壹興(いっこう)こと渡邉一弘さんに特注品を作って頂いてたので、引き取り兼ねて常滑見学することに。
実は雅風展の鉢作家展で壹興さんに特別出品して頂いたのがこの「広縁雲足長方鉢」、一目惚れして特注で可能なかぎり大きなサイズで作って頂くことに。幅14cm
こちらが特注品の幅30.5cmのもの。小品用と比べても引けを取らないシャッキリ感。この薄さのものを作ろうとすると、どうしても乾燥させる時に反ってしまうとの事で時間をかけて作って頂いた逸品です。う、美しい。。
壹興さんの作業場。壹興さんのお母様、富舟(ふしゅう)さんが出迎えてくれました。富舟さんも鉢作家でしたが最近はご高齢のため作品作りはされてないそうです。
焼く前の”生”鉢や足を作っているところなど工房でしか見られないものも。
また、ここでは壹興さんのお弟子さん「みさき圭」さんの鉢もお目にかかる事ができます。ミニ盆栽鉢をメインで作られておりチッチャイのがイッパイ(♡´艸`)でついつい連れて帰りたくなります。素焼きの状態で鉢がガタつかないか1つ1つこれからチェックされるそうで、鉢作りも本当に骨が折れる作業です。
みさき圭さんの作品。「圭」と「みさき」と2つの落款の違いは時期によるものですが、色々な歴史を経て今のみさき圭になったそうです。
2階のギャラリーではお二人の作品を見ることができます。ここは展示会にも使われたりするそうでとても雰囲気の良い落ち着いたスペースです(ついつい長居してしまいました)。お茶を飲みながら鉢や常滑文化のこと、趣味でされている盆栽のことなど色々お話を伺うことができました。素人同然の係の者の質問にも丁寧に応えて頂き、素晴らしい鉢に囲まれ本当に幸せな時間でした。
壹興さんに分けて頂いた鉢たち。
壱興窯のご紹介では、壹興さんのプロフィールや落款集などここではご紹介しきれない情報がたくさんです。
みさきのミニ盆栽遊は圭さんの趣味の盆栽を中心に鉢作りに関する記事も読むことができます。手のひら以下の指のひら盆栽がいっぱい!また余談から魅力的なお人柄が垣間見えてにんまりするブログです。