BONSAI-LABO(盆栽ラボ)凜 係の者の日記

盆栽師の妻のブログ。店主が不在の際には係の者としてご案内させて頂きます。ブログに登場する盆栽は、ほぼほぼ店主が手がけたものです。

盆栽△

今日はちょこっと真面目に解説系です。

 

ビフォーアフターの際、いかに三角形の樹形を作るかということがこだわりポイントの一つになります。

 

なんで三角形なん?と思いましたが、自然の針葉樹は完全にこのイメージなんですね。ウィキペディアの画像。

http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/ed/b1debb7d6e372bf6e5c298737583346f.jpg

 

確かに常緑の松は寒冷地でも生きていくため、枝が下がって雪が積もらないようになってますよね。

なので冬の厳しさにも負けじと枝を下げてピキッと三角形を整えるのが日本の盆栽。

逆にイントネシアなど暖かい国の盆栽はふわっとしているんですよね。

上向きに枝を作っていく感じ。なんとなくわかります?

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要するに日本の盆栽は細胞レベルで三角形ってことですね。

 

 

 

さて、樹形をもっとも特徴づける枝をきき枝といいますが、そのきき枝と反対側の枝でうまいこと三角形を描いていきます。

詳しくは、世界のKINBONこと近代出版さんのHP初歩から学べる盆栽教室でイラスト付きでとってもわかりやすく解説されています。

 

 

で、この樹を三角形に仕上げていく訳ですよ。

これが

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こうなりますね。

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まさかの幹ごしの三角形。

この赤丸部分が樹のキモになります。

 

 

 

 

だいぶ植え替えの角度も変えたので、結構な変貌ぶりですがまず45度起こします。

過程の写真を撮り忘れたんでむりやり感。

 

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それでこの状態からさらに45度前倒しにしました。

ちょっとその辺はイマジンしてください←

 

 

 

 

懸崖樹形は片側に寄せがちになるんですが、さっきの赤丸部分がいい仕事してます。

こいつのおかげて幅や奥行きを作ることができ、より3D感がでました。

手で隠してあるとき〜、ないとき〜やってみて。

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三角形を描くことで、安定感が出てそれが樹格につながります。なんかストーリーを感じるでしょ♬(ちょっとしたことですが、これプロの技)

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盆栽の△を感じてみましょう。

 

 

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